介護予防通所リハビリテーション費

イ 介護予防通所リハビリテーション費 

⑴  要支援1         2,053単位
⑵  要支援2         3,999単位

〔算定の原則〕

注 1 指定介護予防通所リハビリテーション事業所(指定介護予防サービス基準第117条第 1項に規定する指定介護予防通所リハビリテーション事業所をいう。以下同じ)において,指定介護予防通所リハビリテーション(指定介護予防サービス基準第116条に規定する指定介護予防通所リハビリテーションをいう。以下同じ)を行った場合に,利用者の要支援状態区分に応じて,それぞれ所定単位数を算定する。ただし,利用者の数又は医師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,看護職員若しくは介護職員(以下この号において「医師等」という)の員数が別に厚生労働大臣が定める基準に該当する場合は,別に厚生労働大臣が定めるところ(※告示27・ 16)により算定する。

〔中山間地域等居住者サービス提供加算〕

2  指定介護予防通所リハビリテーション事業所の医師等が,別に厚生労働大臣が定める地域(※告示83・ 2)に居住している利用者に対して,通常の事業の実施地域(指定介護予防サービス基準第120条第6号に規定する通常の事業の実施地域をいう)を越えて,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は, 1月につき所定単位数の100分の 5に相当する単位数を所定単位数に加算する。

〔生活行為向上リハビリテーション実施加算〕

3 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 106 の6)に適合し,かつ,別に厚生労働大臣が定める施設基準(※告示96・ 71の 3)に適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,生活行為の内容の充実を図るための目標及び当該目標を踏まえたリハビリテーションの実施内容等をリハビリテーション実施計画にあらかじめ定めて,利用者に対して,リハビリテーションを計画的に行い,当該利用者の有する能力の向上を支援した場合は,生活行為向上リハビリテーション実施加算として,リハビリテーション実施計画に基づく指定介護予防通所リハビリテーションの利用を開始した日の属する月から起算して 6月以内の期間に限り,1月につき562単位を所定単位数に加算する。
※「別に厚生労働大臣が定める基準」=厚生労働大臣が定める基準第106号の6

〔若年性認知症利用者受入加算〕

4 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 18)に適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所において,若年性認知症利用者〔介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第 2条第 6号に規定する初老期における認知症によって要支援者となった者をいう。以下同じ〕に対して,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は,若年性認知症利用者受入加算として, 1月につき240単位を所定単位数に加算する。

〔算定制限〕

5 利用者が介護予防短期入所生活介護,介護予防短期入所療養介護若しくは介護予防特定施設入居者生活介護又は介護予防小規模多機能型居宅介護若しくは介護予防認知症対応型共同生活介護を受けている間は,介護予防通所リハビリテーション費は,算定しない。

〔算定制限〕

6 利用者が一の指定介護予防通所リハビリテーション事業所において指定介護予防通所リハビリテーションを受けている間は,当該指定介護予防通所リハビリテーション事業所以外の指定介護予防通所リハビリテーション事業所が指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合に,介護予防通所リハビリテーション費は,算定しない。

〔事業所同一建物通所利用者減算〕

7 指定介護予防通所リハビリテーション事業所と同一建物に居住する者又は指定介護予防通所リハビリテーション事業所と同一建物から当該指定介護予防通所リハビリテーション事業所に通う者に対し,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は, 1月につき次の単位を所定単位数から減算する。ただし,傷病その他やむを得ない事情により送迎が必要であると認められる利用者に対して送迎を行った場合は,この限りでない。
 イ
 要支援 1 376単位
 口
 要支援 2 752単位

〔12月超の利用者に対する減算〕

8 利用者に対して,指定介護予防通所リハビリテーションの利用を開始した日の属する月から起算して12月を超えて指定介護予防通所リハビリテーションを行う場合は, 1月につき次に掲げる単位数を所定単位数から減算する。
 (1)
 要支援 1 20単位
 (2)
 要支援 2 40単位

ロ 運動機能向上加算 225単位

 次に掲げるいずれの基準にも適合しているものとして都道府県知事に届け出て,利用者の運動器の機能向上を目的として個別的に実施されるリハビリテーションであって,利用者の心身の状態の維持又は向上に資すると認められるもの(以下この注及び上において「運動器機能向上サービス」という)を行った場合は, 1月につき所定単位数を加算する。
  理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士を1 名以上配置している。
  利用者の運動器の機能を利用開始時に把握し,医師,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,看護職員,介護職員その他の職種の者が共同して,運動器機能向上計画を作成している。
  利用者ごとの運動器機能向上計画に従い医師又は医師の指示を受けた理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士若しくは看護職員が運動器機能向上サービスを行っているとともに,利用者の運動器の機能を定期的に記録している。
  利用者ごとの運動器機能向上計画の進捗状況を定期的に評価している。
  別に厚生労働大臣の定める基準(※告示95・107)に適合している指定介護予防通所リハビリテーション事業所である。

ハ 栄養アセスメント加算 50単位

 次に掲げるいずれの基準にも適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対して,管理栄養士が介護職員等と共同して栄養アセスメント(利用者ことの低栄養状態のリスク及び解決すべき課題を把握することをいう。以下この注において同じ)を行った場合は, 1月につき所定単位数を加算する。ただし,当該利用者が栄養改善加算又は選択的サービス複数実施加算の算定に係る栄養改善サービスを受けている間及び当該栄養改善サービスが終了した日の属する月は,算定しない。
(1) 当該事業所の従業者として又は外部との連携により管理栄養士を 1名以上配置していること。
(2) 利用者ごとに,医師,管理栄養士,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士,看護職員,介護職員その他の職種の者(二において「管理栄養士等」という)が共同して栄養アセスメントを実施し,当該利用者又はその家族に対してその結果を説明し,相談等に必要に応じ対応すること。
(3) 利用者ごとの栄養状態等の情報を厚生労働省に提出し,栄養管理の実施に当たって,当該情報その他栄養管理の適切かつ有効な実施のために必要な情報を活用していること。
(4) 別に厚生労働大臣の定める基準(※告示95・ 18の 2)に適合している指定介護予防通所リハビリテーション事業所であること。
※「別に厚生労働大臣が定める基準」=厚生労働大臣が定める基準第18号の2

ニ 栄養改善加算 200単位

 次に掲げるいずれの基準にも適合しているものとして都道府県知事に届け出て,低栄養状態にある利用者又はそのおそれのある利用者に対して,当該利用者の低栄養状態の改善等を目的として,個別的に実施される栄養食事相談等の栄養管理であって,利用者の心身の状態の維持又は向上に資すると認められるもの(以下「栄養改善サービス」という)を行った場合は,1月につき所定単位数を加算する。
 当該事業所の従業者として又は外部との連携により管理栄養士を 1名以上配置している。
 利用者の栄養状態を利用開始時に把握し,管理栄養士等が共同して,利用者ごとの摂食・嚥下機能及び食形態にも配慮した栄養ケア計画を作成している。
 利用者ごとの栄養ケア計画に従い,必要に応じて当該利用者の居宅を訪問し,管理栄養士等が栄養改善サービスを行っているとともに,利用者の栄養状態を定期的に記録している。
 利用者ごとの栄養ケア計画の進捗状況を定期的に評価している。
 別に厚生労働大臣の定める基準(※告示95・19)に適合している指定介護予防通所リハビリテーション事業所である。

ホ 口腔・栄養スクリーニング加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 107の 2)に適合する指定介護予防通所リハビリテーション事業所の従業者が,利用開始時及び利用中 6月ごとに利用者の口腔の健康状態のスクリーニング又は栄養状態のスクリーニングを行った場合に,口腔・栄養スクリーニング加算として,次に掲げる区分に応じ, 1回につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定せず,当該利用者について,当該事業所以外で既に口腔・栄養スクリーニング加算を算定している場合にあっては算定しない。
(1) 口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅰ) 20単位
(2) 口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ) 5単位
※「別に厚生労働大臣が定める基準」=厚生労働大臣が定める基準第107号の2

へ 口腔機能向上加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 108)に適合しているものとして都道府県知事に届け出て,口腔機能が低下している利用者又はそのおそれのある利用者に対して,当該利用者の口腔機能の向上を目的として,個別的に実施される口腔清掃の指導若しくは実施又は摂食・嚥下機能に関する訓練の指導若しくは実施であって,利用者の心身の状態の維持又は向上に資すると認められるもの(以下この注及びトにおいて「口腔機能向上サービス」という)を行った場合は,当該基準に掲げる区分に従い, 1月につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) 口腔機能向上加算(Ⅰ) 150単位
(2) 口腔機能向上加算(Ⅱ) 160単位
※「別に厚生労働大臣が定める基準」=厚生労働大臣が定める基準第108号

ト 選択的サービス複数実施加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 109)に適合しているものとして,都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対し,運動器機能向上サービス,栄養改善サービス又は口腔機能向上サービスのうち複数のサービスを実施した場合に, 1月につき次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。ただし,この場合において,同月中に利用者に対し,運動器機能向上サービス,栄養改善サービス又は口腔機能向上サービスを算定している場合は,次に掲げる加算は算定しない。また,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) 選択的サービス複数実施加算(Ⅰ) 480単位
(2) 選択的サービス複数実施加算(Ⅱ) 700単位

チ 事業所評価加算 120単位

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・110)に適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所において,評価対象期間〔別に厚生労働大臣が定める期間(※告示94・ 83)をいう〕の満了日の属する年度の次の年度内に限り1月につき所定単位数を加算する。ただし,生活行為向上リハビリテーション実施加算を算定している場合は,算定しない。

リ 科学的介護推進体制加算 40単位

 次に掲げるいずれの基準にも適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対し指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は,科学的介護推進体制加算として, 1月につき所定単位数を加算する。
(1) 利用者ごとのADL値(ADLの評価に基づき測定した値をいう。以下同じ),栄養状態,口腔機能,認知症(法第5条の2第 1項に規定する認知症をいう。以下同じ)の状況その他の利用者の心身の状況等に係る基本的な情報を,厚生労働省に提出していること。
(2) 必要に応じて介護予防通所リハビリテーション計画(指定介護予防サービス基準第125条第2号に規定する介護予防通所リハビリテーション計画をいう)を見直すなど,指定介護予防通所リハビリテーションの提供に当たって,(1)に規定する情報その他指定介護予防通所リハビリテーションを適切かつ有効に提供するために必要な情報を活用していること。

ヌ サービス提供体制強化加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・113)に適合しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対し,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は,当該基準に掲げる区分に従い,利用者の要支援状態区分に応じて 1月につき次に掲げる所定単位数を加算する。ただし,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) サービス提供体制強化加算(Ⅰ)
 (一) 要支援 1 88単位
 (二) 要支援 2 176単位
(2) サービス提供体制強化加算(Ⅱ)
 (一) 要支援 1 72単位
 (二) 要支援 2 144単位
(3) サービス提供体制強化加算(Ⅲ)
 (一) 要支援 1 24単位
 (二) 要支援 2 48単位

ル 介護職員処遇改善加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 114)に適合している介護職員の賃金の改善等を実施しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対し,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は,当該基準に掲げる区分に従い,令和 6年 3月 31日までの間,次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。ただし,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) 介護職員処遇改善加算(I) イからヌまでにより算定した単位数の1000分の47に相当する単位数
(2) 介護職員処遇改善加算(Ⅱ) イからヌまでにより算定した単位数の1000分の34に相当する単位数
(3) 介護職員処遇改善加算(Ⅲ) イからヌまでにより算定した単位数の1000分の19に相当する単位数

ヲ 介護職員等特定処遇改善加算

 別に厚生労働大臣が定める基準(※告示95・ 114 の2)に適合している介護職員等の賃金の改善等を実施しているものとして都道府県知事に届け出た指定介護予防通所リハビリテーション事業所が,利用者に対し,指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合は,当該基準に掲げる区分に従い,次に掲げる単位数を所定単位数に加算する。ただし,次に掲げるいずれかの加算を算定している場合においては,次に掲げるその他の加算は算定しない。
(1) 介護職員等特定処遇改善加算(I) イからヌまでにより算定した単位数の1000分の20に相当する単位数
(2) 介護職員等特定処遇改善加算(Ⅱ) イからヌまでにより算定した単位数の1000分の17に相当する単位数

(留意事項)

■算定の基準について

 指定介護予防通所リハビリテーション事業所の医師は,指定介護予防通所リハビリテーションの実施に当たり,当該事業所の理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士に対し,利用者に対する当該リハビリテーションの目的に加えて,当該リハビリテーション開始前又は実施中の留意事項,やむを得ず当該リハビリテーションを中止する際の基準,当該リハビリテーションにおける利用者に対する負荷等のうちいずれか 1以上の指示を行う。
 ①における指示を行った医師又は当該指示を受けた理学療法士,作業療法士若しくは言語聴覚士が,当該指示に基づき行った内容を明確に記録する。
 介護予防通所リハビリテーション計画の進捗状況を定期的に評価し,必要に応じて当該計画を見直す。初回の評価は,介護予防通所リハビリテーション計画に基づく介護予防通所リハビリテーションの提供開始からおおむね2週間以内に,その後はおおむね3月ごとに評価を行う。
 指定介護予防通所リハビリテーション事業所の医師が利用者に対して3月以上の指定介護予防通所リハビリテーションの継続利用が必要と判断する場合には,リハビリテーション計画に指定介護予防通所リハビリテーションの継続利用が必要な理由,具体的な終了目安となる時期,法第 115条の45第 1項第 1号ロに規定する第 1号通所事業その他指定介護予防サービスの併用と移行の見通しを記載し,本人・家族に説明を行う。
 新規に介護予防通所リハビリテーション計画を作成した利用者に対して,指定介護予防通所リハビリテーション事業所の医師又は医師の指示を受けた理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士は,当該計画に従い,指定介護予防通所リハビリテーションの実施を開始した日から起算して 1月以内に,当該利用者の居宅を訪問し,診療,運動機能検査,作業能力検査等を行うよう努める。
 指定介護予防通所リハビリテーション事業所(指定介護予防サービス等基準第117条第 1項に規定する指定介護予防通所リハビリテーション事業所をいう。以下この号及び第110号において同じ)の理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士は,介護支援専門員を通じて,法第115条の45第 1項第 1号イに規定する第 1号訪問事業その他指定介護予防サービスに該当する事業に係る従業者に対し,リハビリテーションの観点から,日常生活上の留意点,介護の工夫等の情報を伝達する。(令 3 老高0316・3等)

■生活行為向上リハビリテーション実施加算について(注 3)

 生活行為向上リハビリテーション実施加算の「生活行為」とは,個人の活動として行う排泄,入浴,調理,買物,趣味活動等の行為をいう。
 生活行為向上リハビリテーション実施加算におけるリハビリテーション(以下「生活行為向上リハビリテーション」という)は,加齢や廃用症候群等により生活機能の一つである活動をするための機能が低下した利用者に対して,当該機能を回復させ,生活行為の内容の充実を図るための目標と当該目標を踏まえた6月間の生活行為向上リハビリテーションの実施内容を生活行為向上リハビリテーション実施計画にあらかじめ定めた上で,計画的に実施するものである。
 生活行為向上リハビリテーションを提供するための生活行為向上リハビリテーション実施計画の作成や,当該リハビリテーションの目標の達成状況の報告については,大臣基準告示第106の 6号イによって配置された者が行うことが想定されている。
 生活行為向上リハビリテーション実施計画の作成に当たっては,本加算の趣旨について説明した上で,当該計画の同意を得る。
 本加算の算定に当たっては,家庭での役割を担うことや地域の行事等に関与すること等を可能とすることを見据えた目標や実施内容を設定する。
 本加算は, 6月間に限定して算定が可能であることから,利用者やその家族においても,生活行為の内容の充実を図るための訓練内容を理解し,家族の協力を得ながら,利用者が生活の中で実践していくことが望ましい。
 生活行為向上リハビリテーション実施計画に従ったリハビリテーションの評価に当たっては,利用者の居宅を訪問し,当該利用者の居宅における応用的動作能力や社会適応能力について評価を行い,その結果を当該利用者とその家族に伝達する。なお,当該利用者の居宅を訪問した際,リハビリテーションを実施することはできない。(平30 老高0322・2等 / 令3 老高0316・3等)

■12月超の利用者に対する減算の取扱いについて(注 8)

 指定介護予防通所リハビリテーションの利用が12月を超える場合は,指定介護予防通所リハビリテーション費から要支援 1の場合20単位,要支援 2の場合40単位減算する。なお,入院による中断があり,医師の指示内容に変更がある場合は,新たに利用が開始されたものとする。また,本取扱いについては,令和 3年 4月から起算して12月を超える場合から適用される。(令 3 老高0316・3等)

■指定介護予防通所リハビリテーション事業所と同一建物に居住する者に対し指定介護予防通所リハビリテーションを行った場合の減算について(注 7)

 同一建物の定義
 通所介護と同様であるので,老企第36号 7の(20)①(編注:「通所介護費」に関する通知の「事業所と同一建物に居住する利用者又は同一建物から通う利用者に通所介護を行う場合」の「同一建物の定義」)を参照されたい。
 注 7の減算の対象
 注 7の減算の対象となるのは,当該事業所と同一建物に居住する者及び同一建物から指定介護予防通所リハビリテーションを利用する者に限られることに留意する。したがって,例えば,自宅(同一建物に居住する者を除く)から指定介護予防通所リハビリテーション事業所へ通い,同一建物に宿泊する場合,この日は減算の対象とならないが,同一建物に宿泊した者が指定介護予防通所リハビリテーション事業所へ通い,自宅(同一建物に居住する者を除く)に帰る場合,この日は減算の対象となる。
 なお,傷病によりー時的に送迎が必要であると認められる利用者その他やむを得ない事情により送迎が必要と認められる利用者に対して 1月を通じて当該サービスを提供する日ごとに送迎を行った場合は,例外的に減算対象とならない。この場合の具体的な例及び記録については,通所介護と同様であるので,老企第36号 7の(20)②(編注:「通所介護費」に関する通知の「事業所と同一建物に居住する利用者又は同一建物から通う利用者に通所介護を行う場合」)を参照されたい。(平30 老高0322・2等 / 令3 老高0316・3等)

■運動器機能向上加算の取扱いについて

 指定介護予防通所リハビリテーションにおいて運動器機能向上サービスを提供する目的は,当該サービスを通じて要支援者ができる限り要介護状態にならず自立した日常生活を営むことができるよう支援することであることに留意しつつ行う。
 理学療法士,作業療法士又は言語聴覚士を 1名以上配置して行う。
 運動器機能向上サービスについては,以下のアからキまでに掲げるとおり,実施する。
 
 利用者ごとに医師又は看護職員等の医療従事者による運動器機能向上サービスの実施に当たってのリスク評価,体力測定等を実施し,サービスの提供に際して考慮すべきリスク,利用者のニーズ及び運動器の機能の状況を,利用開始時に把握する。
 
 理学療法士等が,暫定的に.利用者ごとのニーズを実現するためのおおむね3月程度で達成可能な目標(以下「長期目標」という)及び長期目標を達成するためのおおむね 1月程度で達成可能な目標(以下「短期目標」という)を設定する。長期目標及び短期目標については,介護予防支援事業者において作成された当該利用者に係る介護予防サービス計画と整合が図れたものとする。
 
 利用者に係る長期目標及び短期目標を踏まえ,医師,理学療法士等,看護職員,介護職員,生活相談員その他の職種の者が共同して,当該利用者ごとに,実施する運動の種類,実施期間,実施頻度, 1回当たりの実施時間,実施形態等を記載した運動器機能向上計画を作成する。その際,実施期間については,運動の種類によって異なるものの,おおむね 3月間程度とする。また,作成した運動器機能向上計画については,運動器機能向上サービスの提供による効果,リスク,緊急時の対応等と併せて,当該運動器機能向上計画の対象となる利用者に分かりやすい形で説明し,その同意を得る。なお,指定介護予防通所リハビリテーションにおいては,運動器機能向上計画に相当する内容をリハビリテーション計画書の中にそれぞれ記載する場合は,その記載をもって運動器機能向上計画の作成に代えることができる。
 
 運動器機能向上計画に基づき,利用者ごとに運動器機能向上サービスを提供する。その際,提供する運動器機能向上サービスについては,国内外の文献等において介護予防の観点からの有効性が確認されている等の適切なものとする。また,運動器機能向上計画に実施上の問題点(運動の種類の変更の必要性,実施頻度の変更の必要性等)があれば直ちに当該計画を修正する。
 
 利用者の短期目標に応じて,おおむね 1月間ごとに,利用者の当該短期目標の達成度と客観的な運動器の機能の状況についてモニタリングを行うとともに,必要に応じて,運動器機能向上計画の修正を行う。
 
 運動器機能向上計画に定める実施期間終了後に,利用者ごとに,長期目標の達成度及び運動器の機能の状況について,事後アセスメントを実施し,その結果を当該利用者に係る介護予防支援事業者に報告する。介護予防支援事業者による当該報告も踏まえた介護予防ケアマネジメントの結果,運動器機能向上サービスの継続が必要であるとの判断がなされる場合については,上記アからカまでの流れにより,継続的に運動器機能向上サービスを提供する。
 
 旧指定介護予防サービス基準第107条において準用する第19条又は指定介護予防サービス基準第123条において準用する第49条の13において規定するそれぞれのサービスの提供の記録において利用者ごとの運動器機能向上計画に従い,指定介護予防通所リハビリテーションにおいては医師又は医師の指示を受けた理学療法士,作業療法士,言語聴覚士若しくは看護職員が利用者の運動器の機能を定期的に記録する場合は,当該記録とは別に運動器機能向上加算の算定のために利用者の運動器の機能を定期的に記録する必要はない。(平 18 老計0317001等 / 平30 老高0322・2等)

■栄養アセスメント加算について

 通所介護と同様であるので,老企第36号 7の (15)(編注:「通所介護費」に関する通知)を参照されたい。(令 3 老高0316・3等)

■栄養改善加算の取扱いについて

 通所介護と同様であるので,老企第36号 7の(16)(編注:「通所介護費」に関する通知の「栄養改善加算について」)を参照されたい。
 ただし,指定介護予防通所リハビリテーションにおいて栄養改善サービスを提供する目的は,当該サービスを通じて要支援者ができる限り要介護状態にならないで自立した日常生活を営むことができるよう支援することであることに留意する。
 なお,要支援者に対する当該サービスの実施に当たっては,栄養ケア計画に定める栄養改善サービスをおおむね 3月実施した時点で栄養状態の改善状況について評価を行い,その結果を当該要支援者に係る介護予防支援事業者等に報告するとともに,栄養状態に係る課題が解決され当該サービスを継続する必要性が認められない場合は,当該サービスを終了する。(平 18 老計0317001等 / 令 3 老高0316・3等)

■口腔・栄養スクリーニング加算の取扱いについて

 口腔・栄養スクリーニング加算の算定に係る口腔の健康状態のスクリーニング(以下「口腔スクリーニング」という)及び栄養状態のスクリーニング(以下「栄養スクリーニング」という)は,利用者ごとに行われるケアマネジメントの一環として行われることに留意する。
 口腔スクリーニング及び栄養スクリーニングは,入所者に対して,原則として一体的に実施すべきものである。ただし,大臣基準第19号の 2ロに規定する場合にあっては,口腔スクリーニング又は栄養スクリーニングの一方のみを行い,口腔・栄養スクリーニング加算(Ⅱ)を算定することができる。
 口腔スクリーニング及び栄養スクリーニングを行うに当たっては,利用者について,それぞれ次に掲げる確認を行い.確認した情報を介護支援専門員に対し,提供する。
  ロ腔スクリーニング
  a 硬いものを避け,柔らかいものを中心に食べる者
  b 入れ歯を使っている者
  c むせやすい者
  栄養スクリーニング
  a BMIが18.5未満である者
  b 1~ 6月間で 3%以上の体重の減少が認められる者又は「地域支援事業の実施について」(平成18年 6月 9 日老発第0609001号厚生労働省老健局長通知)に規定する基本チェックリストのNo11の項目が「 1」に該当する者
  c 血清アルブミン値が3.5g/dl以下である者
  d 食事摂収量が不良(75%以下)である者
 口腔・栄養スクリーニング加算の算定を行う事業所については,サービス担当者会議で決定することとし,原則として,当該事業所が当該加算に基づく口腔スクリーニング又は栄養スクリーニングを継続的に実施する。
 口腔・栄養スクリーニング加算に基づく「 口腔スクリーニング又は栄養スクリーニングの結果,栄養改善加算若しくは選択的サービス複数実施加算の算定に係る栄養改善サービス又は日腔機能向上加算若しくは選択的サービス複数実施加算の算定に係る口腔機能向上サービスの提供が必要だと判断された場合は,口腔・栄養スクリーニング加算の算定月でも栄養改善加算,日腔機能向上加算又は選択的サービス複数実施加算を算定できる。 (平 30 老高0322・2 / 令 3 老高316・3等)

■口腔機能向上加算の取扱いについて

 通所介護と同様であるので,老企第36号 7のに(18)(編注:「通所介護費」に関する通知の「口腔機能向上加算について」)を参照されたい。ただし,指定介護予防通所リハビリテーションにおいて口腔機能向上サービスを提供する目的は,当該サービスを通じて要支援者ができる限り要介護状態にならないで自立した日常生活を営むことができるよう支援することであることに留意する。
 なお,要支援者に対する当該サービスの実施に当たっては,口腔機能改善管理指導計画に定める口腔機能向上サービスをおおむね 3月実施した時点で日腔機能の状態の評価を行い,その結果を当該要支援者に係る介護予防支援事業者等に報告するとともに口腔機能向上に係る課題が解決され当該サービスを継続する必要性が認められない場合は.当該サービスを終了する。(平 18 老高0317001等 / 令 3 老高0316・3等)

■選択的サービス複数実施加算の取扱いについて

 当該加算は,選択的サービスのうち複数のサービスを組み合わせて実施することにより,要支援者の心身機能の改善効果を高め,介護予防に資するサービスを効果的に提供することを目的とする。なお,算定に当たっては以下に留意する。
 1 実施する選択的サービスごとに(5) (7) (9)(編注:「運動器機能向上加算の取扱い」,「栄養改善加算の取扱い」,「口腔機能向上加算の取扱い」)に掲げる各選択的サービスの取扱いに従い適切に実施している。
 2 いずれかの選択的サービスを週 1回以上実施する。
 3 複数の種類の選択的サービスを組み合わせて実施するに当たって,各選択的サービスを担当する専門の職種が相互に連携を図り,より効果的なサービスの提供方法等について検討する。(平24 老高0316 ・1等 / 令3 老高0316・3等)

■事業所評価加算の取扱いについて

 事業所評価加算の別に厚生労働大臣が定める水準は以下のとおりとする。
 1 別に定める基準ハの要件の算出式

 評価対象期間内に選択的サービスを利用した者の数
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   ≧ 0.6
 評価対象期間内に指定介護予防通所リハビリテーシ
 ョンを利用した者の数


 2 別に定める基準二の要件の算出式

 要支援状態区分の維持者数+改善者数×2
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー   ≧ 0.7
 評価対象期間内に運動機能向上サービス,栄養改善サ
 ービス又は口腔機能向上サービスを3月以上利用し,
 その後に更新・変更認定を受けた者の数

(平 18 老高317001等 / 平 老高0322・2等)

■科学的介護推進体制加算の取扱いについて

 通所介護と同様であるので,老企第36号 7の (19)を参照されたい。 (令 3 老高0316・3等)

■介護職員処遇改善加算の取扱い

 介護予防訪問人浴介護と同様であるので,2(10)(編注:「介護予防訪問入浴介護費Jに関する通知の「介護職員処遇改善加算」)を参照。 (平24 老高0316・1等 / 令 3 老高0316・3等)

■介護職員等特定処遇改善加算の取扱い

 介護予防訪問人浴介護と同様であるので, 2(11)(編注:「介護予防訪問入浴介護費」に関する通知の「介護職員等特定処遇改善加算」)を参照。 (令 1 老推0813・1等 / 令3 老高0316・3等)

■その他の取扱い

 前記以外の基本的な取扱いについては、通所リハビリテーションの取扱方針に従う。 (平 18 老推317001等 / 平30 老高0322・2等)

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